ミステリーとか警察ものとか…読んだら書評書いてます

ミステリー、警察もの、組織もの、たまに他の本も、実際に読んでから書評を書いています。川崎市在住 連絡先 oyamaiitenki@gmail.com

2017年下期 このミステリーがオススメ! ハードボイルドな4冊

ハードボイルドはミステリーなのか?という根源的な疑問をお持ちの方もいらっしゃると思いますが、出版社、書店ともに「ミステリー」とするほうが売れるので、なんでも「ミステリー」と書いてしまう傾向がありませんか? プ~トロは、ミステリーもハードボイルドも警察捜査ものも、み~んな好きなのですが、女性刑事が活躍しないしっぶ~い男の世界を4冊ご紹介します。

探偵が登場しなくても、この作品は一級のハードボイルドだ!

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主人公は、某製薬会社の若手社員。彼が会社から薬害被害の隠蔽工作を指示されます。悩みながらも会社の指示に従う主人公。しかし彼は悩み抜いた末に会社の指示に反旗を翻します。一人の人間として何が正義なのか?サラリーマンとは言え社命に背くことが人間の正しい道であることもある。という世界中のサラリーマンが常に抱える普遍的なテーマを扱っている作品です。人としての正義を貫こうとする主人公の行動は「男なら頑張って貫け!」と叱咤激励援したくなります。社会派なテーマではありますが、「正しい男の生き様」を味合わせてくれるということでおススメです。

組織からのドロップアウト!好きな女性を殺した犯人を追う!

まさにハードボイルド!

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主人公は警察組織をドロップアウトした飲んだくれの元公安。助手は元競走馬。好きな女に手を出せない。政治家・警察がつるんだ巨悪に一人立ち向かう主人公。これぞハードボイルドな舞台設定だと思いませんか? お互いに好きなことはわかっているのに何もできない男ってハードボイルドの主人公にぴったりだと思いませんか? とにかく自己抑制が効きすぎる、欲をすべて捨てたような男が、巨悪に妨害されながらも、好きな女を殺した犯人を追い求めていくストーリーは、久々に「よっ!馳星周!」と声をかけたくなるほど素敵な男の物語です。

見た目はどうだっていい!男は生き方で勝負!

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「新宿鮫」の鮫島はカッコイイ男です。しかしこの作品の主人公・佐江はカッコ悪い刑事の典型です。しかし、筋を曲げない生き方、誰が相手だろうと忖度(笑)しない生き方はカッコイイ!800ページの長編ですが、飽きることを忘れて一気に読ませていただきました。長い物に巻かれず、「適当」を許さない男に憧れてしまいます。

一級の殺し屋は女を救うより敵を倒す!

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「独特の世界観が楽しめる超おススメ!5冊」でも紹介しましたが、ハードボイルドさが堪らないので再登場です。横浜中華街で目立たないように生きていながらも「仕事」の腕は一級品、敵対する組織に狙われ、付き合っていた女を人質にとられ呼び出され、圧倒的な不利な状況でも敵を壊滅させてしまう。しかしキャラクターはとてもスーパーヒーローっぽくない。カッコイイじゃありませんか。この作品でもう一つハードボイルドなのは、最後に手負いの敵が主人公に銃を向けた時、捕らわれていた女が自分を犠牲して主人公を救ったときのセリフ。「あなたはケンカに弱いから私が助けないと・・」。ベタベタなセリフですが、ハードボイルドに浸って読んでいたプ~トロにはぴったりハマりました。笑

 

勝手な感想で13作品選んでしまいました。もっと面白い作品はきっとあるだろうと思いながらいつも読んでいます。来年も「自分で読んでから」感想を書いていきます。来年の目標は「目指せ!100冊」 来年もよろしくお願いします。