ミステリーとか警察ものとか…読んだら書評書いてます

ミステリー、警察もの、組織もの、たまに他の本も、実際に読んでから書評を書いています。川崎市在住 連絡先 oyamaiitenki@gmail.com

魍魎桜/鬼の蔵 よろず建物因縁帳 内藤了 

2冊まとめてご紹介します。

魍魎桜

内藤了さんの作品とは知らずに、kindleストアにいつもおススメに出てくるのでず~っと気になっていたタイトルだったのですが、とうとう購入しました。結果は…当たり!! 伝奇ミステリーとでもいうのでしょうか…時代は現代ですが鎌倉時代にまでさかのぼる因縁を主人公の春菜(はると読みます)と仙龍(守屋大地)が怖~い体験をしながら解決していくという流れ。読み終えてからこの「魍魎桜」はシリーズの4作目?と知り、描かれている「サニワ」って霊媒師?どうして春菜は「サニワ」になったの?先祖からの因縁?などわからない事が多かったので、シリーズ第1作目の「鬼の蔵」に戻ったというわけです。この回に登場する仙龍の姉、珠青も素敵な女性で、今回が初登場なのか?春菜の天敵・パグ男との過去のトラブルは?などなど気になること沢山!

鬼の蔵

シリーズ第1作です。まだ世界観がこなれてないのでしょうか?読後の今でもオクラサマとは一体何だったのか?理解できていません。ただ、冒頭のやたら怖い化け物という登場の仕方から想像のつかない、村の悲しい歴史をオクラサマが体現しているのはわかりました。女衆の庭の正体が後半でわかってくるのですが、こんな話は実話でもあったのではないかと思います。老婆の正体もまた後半でわかってきます。わかってしまうと「妖怪」ではなくなってしまうのですが、最初は怖かったですね。

この第1作では 春菜と仙龍の関係はまだ進展していません。「魍魎桜」では結婚寸前まで進んでしまっています。間の2作で何があったのか、気になります。次は「首洗い滝」と「憑き御寮」だ!

※もう1作あるみたいですね。