ミステリーとか警察ものとか…読んだら書評書いてます

ミステリー、警察もの、組織もの、たまに他の本も、実際に読んでから書評を書いています。川崎市在住 連絡先 oyamaiitenki@gmail.com

雨色の子羊 警視庁殺人分析班 浅見和史

如月塔子・警視庁捜査一課十一係シリーズ(警視庁殺人分析班シリーズ?)です。如月さんは身長158.2cm。と小柄。同じようなヘタレキャラの藤堂比奈子さんとはライバルですか?藤堂さんの猟奇犯罪捜査班シリーズは、どうやら 最新のBURNで完結しちゃったようです(書いてあったわけではありませんが、何となく終わり方からの想像です。)が、チビで警察官らしからぬキャラ、周囲に助けられ、一人前の刑事らしくなっていくシリーズということで私の中では如月さんと藤堂さんは被っています。
姫川玲子さんや雪平夏美さんとは違うところですね。
如月塔子さんもそろそろ完結?と思わせるシーンがラストに描かれています。
如月さんのお母さんが鷹野さんを食事に誘いたいと塔子に言うのです。これって…笑 女性の親からの食事の誘いって、「夫としての品定め」以外に何があるんでしょう? 私事ですが、30年前に妻から「お父さんが一緒にご飯食べたいって…」と言ったので軽い気持ちで出かけたら、とんでもない高級店で、しかも 妻の姉夫婦も一緒だった!…4人に取り囲まれた私は何を食べたかも覚えておらず…笑 詐欺ですね。如月母子と鷹野さん3人の食事はどんな雰囲気だったのでしょうか?
また、作品中に「ある事件をきっかけに、ふたりでいるときには「鷹野さん」と呼ぶよう変えたのだが、まだしっくりこない部分がある」ってあるのですが、「ある事件」って何?読んでない?忘れている? と思ってkindleのライブラリーを遡ったら「女神の骨格」から「蝶の力学」をとばして、この「雨色の子羊」を読んでいるようです。いま読んでいるのを読み終えたら「蝶の力学」で「ある事件」を探して納得しなければ…。
事件は、子供を巻き込んだ爆弾予告事件。事件のすべてのカギを握る勇太から真実を聞きだすために悪戦苦闘する殺人分析班。勇太は塔子にだけは徐々に心を開いていく。
そして急展開!事件の主犯は思いがけないところに現れていた。
事件の謎解き自体は、正統派的に一つ一つ証拠をつぶして、主犯に迫っていく手法。エンドでは塔子の危危機一髪のシーンもありますが、無事、犯人逮捕。で。お母さんと3人の食事につながるわけです。
さきほど調べたところによると この作品の後もシリーズは続いているので、塔子の結婚はまだまだかな?