ミステリーとか警察ものとか…読んだら書評書いてます

ミステリー、警察もの、組織もの、たまに他の本も、実際に読んでから書評を書いています。川崎市在住 連絡先 oyamaiitenki@gmail.com

COPY 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子 内藤了 角川ホラー文庫

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待ちに待った比奈子シリーズ10作目!最初は新米刑事で頼りなかった藤堂比奈子さんがいまや中堅!でも七味唐辛子の缶が手放せないのは相変わらず。

当初は1作品毎に単発の事件が起きていたのですが、ここ数作品は、世界的な悪の組織「スヴェート」の対決が表に出てきています。保さんがいる日本精神・神経医療研究センターも、シリーズ初期は近未来的な研究施設という印象だったのですが、ここにも「スヴェート」の入り込んで対決の舞台となりそうな雰囲気。このセンターにいる保さん、永久くん、金子くん、にも影人間が迫ってくる雰囲気、そしてこれまで友人扱いだったスサナも味方かどうか怪しくなってきた。と 何やらシリーズ全体の方向性を大きく変えようとしているやに読めてしまうのですが、当シリーズ当初からのファンとしては少し寂しい気がします。やはり刑事ものミステリーは、事件解決までのプロセスが魅力なので、謎解きがあっさりしているとミステリーとしての魅力が薄れるような・・・。

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そして、もう1つ、この作品で驚いたこと! 比奈子と保の関係です。シリーズの前作品で書かれていたのを見逃したかもしれませんが、比奈子と保はプラトニックな関係だとばかり思っていたのですが、そうではなかった! 衝撃でした。ファンとしてはなんか比奈子に裏切られたような・・笑

1作目の「ON」を読み返そうにももう手元にないので・・困ってしまいました。

このシリーズはどこへ向かっているのでしょうか? 初期からのファンとしては内藤さんを信じてついていくだけです。