驚異の３冠！ 満願 です。

満願　米澤穂信　新潮文庫

このミス受賞作！でも感想は？

「驚異の３冠！」と帯にはいっていて、「このミステリーがすごい！2015」「週刊文春ミステリーベスト10　2014」「ミステリが読みたい！2015」の三賞で１位になった作品です。また「山本周五郎賞」受賞ということもあって、読む前からすごく期待して買った一冊でした。

個人的な感想を言えば「期待は裏切られました！」でした。

文体が、プ～タロウが好んで読む作品に比べて落ち着いているせいでしょうか？　昭和53年生なのでまだ40歳前なのに、昔読んだ松本清張さんのような抑えた雰囲気を感じました。最近好んで読んでいる警察もの事件ものと比べわくわくしてこないのです。そこが気になりつつも表題の短編「満願」などは意外な展開で楽しめましたし…もちろん評価の高い１冊でしょう。

躍動感あふれる表現に慣れてしまっているので余計そう思ったのかもしれません。

しかし、「驚異の３冠」をとったからと言って無条件で楽しめる作品とは限らないといういい経験になりました。３冠の評価の対象は文体ではなく、ミステリーとしての評価なんだな、といまさら考えさせられました。

まだ40歳前…今後の作品もフォローさせていただこうと思っています。

生意気なことを書きました。米澤先生、ファンの皆様、三賞の関係者の皆さま、気分を害されたら申し訳ありません。あくまでも個人の感想ということでお許しください。