ミステリーとか警察ものとか…読んだら書評書いてます

ミステリー、警察もの、組織もの、たまに他の本も、実際に読んでから書評を書いています。川崎市在住 連絡先 oyamaiitenki@gmail.com

銀翼のイカロス 池井戸潤 文春文庫

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半沢直樹の「倍返し」炸裂!

いや~「半沢直樹」ですね。堺雅人さんとなぜか菅野美穂さんの顔がちょろちょろ出てきて困りました。良くも悪くも結末だけはわかきっていながら、途中の逆転・逆転・倍返しを楽しんでしまいます。現代版の水戸黄門なんですね。

今回の敵は政治家、清廉潔白な顔をしながら金権にまみれたオヤジ代議士とアナウンサーあがりのキャンキャン吠る若手女性代議士が、半沢直樹さんの敵。その2人の悪役側に、これまた二癖くらいありそうな企業再生で名を売りたい弁護士に、銀行内の敵役。それにあの金融庁の黒崎も登場して半沢直樹はピンチの連続!と思いきや、上司と社長は、正義の半沢次長を支援してくれるのです。同期の仲間やこの理解ある2人の上司の存在で、現役サラリーマンのプ~タロウは、なぜか安心してこの本を読み進むことができました。そしてもう一人、問題を起こして窓際と思われている富岡の存在、富岡がまたカッコイイんですね~。サラリーマンとして憧れてしまいます。と言っても表舞台で派手な活躍をするわけではなく、半沢を強力に支援するのですが、スターウォーズのヨーダを思い浮かべてしまうのはプ~タロウだけでしょうか?

会社でイヤなことがあったアナタ!この1冊でイヤなことは忘れましょう! 結末がわかっていながら、気持ちよくなりたいから読んじゃうんだよね~。

池井戸さんがお好きなら、この1冊も間違いなく安心して、満足できる1冊です。入行から次長まで、半沢は誰もが夢見るサラリーマン人生を貫いてきて、次回作はどうなるんでしょうか?このまま頭取になるまで、曲がったやつに「倍返し」し続けて欲しいものです。そうだ、個人的にお役人にはイヤな思いを何回もさせられているので、プ~タロウの代わりに1回だけでいいから黒崎をギャフンと言わせてくださ~い。お願いしま~す。