ミステリーとか警察ものとか…読んだら書評書いてます

ミステリー、警察もの、組織もの、たまに他の本も、実際に読んでから書評を書いています。川崎市在住 連絡先 oyamaiitenki@gmail.com

インデックス 誉田哲也 光文社文庫

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姫川玲子に負けました

 1か月以上前から書店の棚にあるのを見て気になってしようがなかったんですが、短編集だったので、読もうかと手に取っては置いて、手にとっては置いてを何回か繰り返した末に、とうとう姫川玲子の魅力に負けて買ってしまいました。

読んでどうだったかと言えば、あの姫川玲子キャラ全開!負けて良かった~。プ~タロウには井岡キャラの血が流れているのかもしれません。9年前に「ストロベリーナイト」で姫川班長と出会ったわけですが、当時はまだ、ちょっと笑える強気の独白キャラとあの凄惨な事件の雰囲気が合わなくて、違和感を抱きながら読んでいた気がします。「インビジブルレイン」では意外な女の弱さを感じさせてくれました。しかし本作では、強気で生意気で愛すべき姫川キャラを堪能させてくれます。何の違和感も感じずあのキャラを受け入れてしまう、いやあの勝気なセリフを待ち焦がれている自分がいます・・・って、やっぱり井岡キャラなんでしょうか?笑

姫川玲子に落とされてみたい

 八つの短編が収録されています。それぞれ、楽しめるストーリーになっています。なんでも無さそうな普通の事件にくびを突っ込んで裏の悪事を暴き、組織のルールを強引に突破して手柄をたててしまう。警察小説界きっての名キャラですね。

この八編の中で一番気に入ったのは「落としの玲子」。居酒屋で、尊敬する上司に恥ずかしい過去を自白させてしまうきっつい追い込みは、まさに姫川ワールド全開!しどろもどろで言い訳する今泉管理官が愛おしくなりました。

理屈抜きに面白い!生意気な姫川玲子が大好き!読んで井岡キャラになっても知りませんよ~。

次作はジウシリーズとコラボだそうです。ジウシリーズも好きなシリーズなので、次作が早く文庫本になってくれるのを首を長くして待つことになりそうです。